無農薬で日本在来の綿花「和綿(わめん)」の栽培に取り組んでいる兵庫県篠山市辻の農業、森田耕司さん(45)が、育てた綿を「丹波篠山コットン」としてブランド化を図り、製品化まで行う事業に挑戦する。来年から本格始動し、ストールやブランケット、コートなどに加工して販売する予定。将来的には大手アパレルメーカーとのコラボレーションも視野に入れる。個人では国内最多の和綿栽培量を誇る森田さん。「高齢化する農業にあって、軽い和綿は栽培が比較的楽。自分たちで製品にすることで利益率を上げ、丹波篠山の新しい特産にすることができれば」と意気込んでいる。 和綿は、外国産の洋綿と比べて、繊維が太短く、保温性、調湿性などに優れており、日本の気候に合っている。かつては日本各地で栽培されていたものの、明治時代以降、安価な洋綿の輸入が解禁されたことで、国内での栽培はほぼ壊滅状態となっている。 和綿100%のジーンズを製造するメ