青森県佐井村牛滝地区で江戸時代から百数十年以上続くとされる奇習「おこもり」。今年も12月15日夜、地区の神社・神明宮に男性らが集い、「めしっ、めしー!」「しる、しる、しるっ!」と威勢のいい声を響かせ、ご飯やすまし汁を満腹になるまで食べ続けた。大漁や無病息災を祈願する行事とされるが、なぜご飯を食べまくるのか? 大量のご飯はだれが作っているのか? 「おこもり」というからには神社にこもるのか? 人口100人ほどの集落で今も守り続ける奇習の謎に迫った。 15日、午後8時半ごろ。神明宮の前の通りは、静寂に包まれていた。その中を牛滝小中学校の男子児童生徒3人が太鼓をたたき練り歩き、「おこもり」の開催を告げた。 午後9時すぎ、神明宮で車座になった男性たちが順番にお神酒としとぎを口にし、身を清めると、ご飯とすまし汁、ゼンマイのからしあえ、たくあんの4品がのった膳が運ばれる。当番の男性の掛け声で、男性たちは