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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (10)

  • ピケティ『資本とイデオロギー』読書ガイド - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    目次: 目次: はじめに 1. 『資とイデオロギー』の概略 1.1 .『21世紀の資』のあらすじ: 1.2. 『資とイデオロギー』の全体的な話 1.3. 『資とイデオロギー』のあらすじ 第I~II部:歴史上の格差レジーム/奴隷社会&植民地 第III部:20世紀の大転換 第IV部(その1):政治的対立の次元再考——問題編 第IV部(その2):政治的対立の次元再考——対策案 (第17章) 第IV部(その3):政治的対立の次元再考——対策案 (その他随所) 2. 通読する必要はないと思う 3. タイプ別読み方 『21世紀の資』の続きとして読みたい人、つまり経済格差とその対応を知りたい人は…… 経済格差への対応を知りたい人は…… 世界各地の格差の変動プロセスの比較に興味ある人は…… 4. 最後に はじめに このたび、ついについに難産の子、ピケティ『資とイデオロギー』が出ました。 資

    ピケティ『資本とイデオロギー』読書ガイド - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 岩田規久男副総裁は黒田の尻を蹴飛ばしてリフレを十倍増させるべきだったと思う。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    稿の主張は、表題通り。岩田規久男は副総裁として、リフレの理論にもっともっと忠実に動き、黒田総裁を蹴飛ばしても締め上げても何をしてもいいので金融緩和をますます激化させてほしかったし、それができなかったのは不甲斐ないということだ。リフレ派の理論を十分に実践できなくて、あと一歩のところだけに情けないよ、ということ。おしまい。 で、その理由を簡単に説明しようか。 岩田規久男が、3月で日銀副総裁を退任した。お疲れ様でした……と言う気持ちはある一方で、正直いって岩田規久男が日銀で何をやっていたのか、ぼくにはよくわからない。日銀の政策は基的に総裁がすべて決めるのであって、副総裁は総裁の方針には反対できないんだよ、と教えてくれた人々もいた。そうなのかもしれない。でも、そうなんですか? 当にそんなお飾りの、総裁のオウム役でしかないんですか? ぼくにはそれが解せないところだし、不満なところでもある。 リ

    岩田規久男副総裁は黒田の尻を蹴飛ばしてリフレを十倍増させるべきだったと思う。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    しばらく間が空いた。で、反知性主義についての簡単なお勉強を経て、ぼくが手に取ったのは『日の反知性主義』だった。 このの題名は、明らかに『アメリカの反知性主義』を意識しているようだ。その一方で、この面子を見ると、ぼくが冒頭に挙げた『現代思想』の執筆者と重なるようであり、「反知性主義」を「バーカ」の意味で使う連中の集団のようにも思える。で、どうなのよ? それがぼくの興味だった。が、その前に…… 「反知性主義」をちがう意味で使ってはいけないの? まず、そもそも「反知性主義」を「バーカ」の意味で使ってはいかんのか? ぼくはそうは思っていない。ぜんぜん構わないと思う。ただ、その場合にはホフスタッターとかを引き合いに出してはいけない。まるで意味がちがうからだ。 なぜか? ホフスタッターのは、名著とはいえ決してだれでも知っているメジャーなではない。ぼくはたまたま、漠然とホフスタッター的な意味合い

    反知性主義3 Part 1: 内田編『日本の反知性主義』は編者のオレ様節が痛々しく浮いた、よじれた本。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    はじめに 反知性主義をめぐるを3冊読んだので、その話をちょっと書こう。なぜそんなものを読もうと思ったかというと、『現代思想』の「反知性主義特集」に対するアマゾンのレビューがぼくのツイッターでちょっと話題になっていたからだ。 「彼らは反知性主義だ」と規定する知性は知性主義的なのか? ぼくはこの特集を読んでいないし、読むつもりもない。が、このレビューの主張はよくわかると同時に、この特集のスタンスについて疑問が湧いてきた。 というのも、このレビューを信じるなら、この特集での「反知性主義」というのは、「自分とちがう考え」のことらしく(たとえば原発推進とか安部政権評価とか)、そしてそれを「反知性主義」と呼ぶのは、要するに「バーカ」というのをご立派に言い換えているだけらしいからだ。 さて、まずぼくはこの手の言い換えが嫌いだ。ぼくはしばしば、バカをバカとはっきり言うので、性格が悪いとか下品とか言われる

    反知性主義1: ホフスタッター『アメリカの反知性主義』 知識人とは何かを切実に考えた名著 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • ピケティあんちょこ、あげよう。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    21世紀の資 作者: トマ・ピケティ,山形浩生,守岡桜,森正史出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2014/12/09メディア: 単行この商品を含むブログ (107件) を見る 某所のために作ったピケティあんちょこ、みんなにもあげよう。そこらの解説より詳しいよ。いずれこれをベースに書いてもいいけど、まずはこれで。読書会とかしてる人々はご活用ください。 ピケティ『21世紀の資』訳者解説 v.1.1 (pdf, 686kb) ピケティ『21世紀の資』訳者解説 v.1.1 印刷用 (pdf, 624kb) ちょっと加筆してバージョンアップしました。あと、印刷用バージョンも作った。トナーが節約できます。(02.02) 山形浩生の「経済のトリセツ」 by 山形浩生 Hiroo Yamagata is licensed under a Creative Commons 表示 - 継承

    ピケティあんちょこ、あげよう。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 喫煙レモンの理論:社会的規制強化の暴走について - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    (写真はSUGINOTEより拝借) 朝日新聞にこんな記事が出ている。喫煙者が行き場がなくて公園にたまり、公園がどうしようもなくなっているというような話。 http://digital.asahi.com/articles/DA3S11193516.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_DA3S11193516 これはもちろん、よく見かける光景ではある。四谷のあそことか。神田から神保町に向かうあそこの公園とか。あの公園の桜が枯れたのはそのせいもあると思う。ときには公園がその後閉鎖され、どうもホームレスと喫煙者がその原因じゃないかと思えることさえある。地元の人がなにやら文句を言って、行政としては公園やめちゃうほうが手っ取り早いというわけだ。 で、もちろんこういう記事を見て、禁煙ファシズムだとかお門違いのことを騒ぐ連中はいくらもいる。が、ある意味で、ここにはある種の規

    喫煙レモンの理論:社会的規制強化の暴走について - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • くそ消費税引き上げ記念のウンコねた:ウンコ移植はいかが。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    まあ覚悟はしていたとはいえ、クソみたいな消費税引き上げが決まってしまったので、ウンコネタを。たまたま、家にたまった Science を読んでいたら、こんな記事が: The Promise of Poop (Science, 2013/8/30) 一部の感染症に他人のウンコを移植すると(つまりその人の腸内に別の人のウンコを押し込むと)、直ってしまう症例がたくさんあるんだって。 その理由は完全にわかったわけではないけれど、おそらく腸内の微生物がウンコといっしょに移植されて、それが免疫効果とか挙げるんじゃないか、とのこと。その微生物だけでいいんじゃないの、と思ってしまうのが素人の浅知恵。まず微生物はたくさんいる。そしてウンコをいっしょに移植することで、その微生物の生態系もいっしょに移植される。だからちゃんと定着する、ということらしい。もちろん、あらゆる病気に効くわけではないし、また相性とかもある

  • あらためて、オリンピックに経済効果なんかないこと。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    昔、Voiceに、オリンピックに経済効果なんかないし、無理して誘致すべきでない、というコラムを書いた。 オリンピックには経済効果なんかありません。(2007/05) 2007年の話で、ここで話題にしているのは、2016年リオデジャネイロオリンピックが選ばれたときの話。ぼくが言ったとおりアメリカ大陸になったでしょー。 で、その中で話題にしている研究というのは、以下のものだ。 Jeffrey G. Owen (2005) "Estimating the Cost and Benefit of Hosting Olympic Games: What Can Beijing Expect from Its 2008 Games?" The Industrial Geographer, Volume 3, Issue 1, p. 1-18 こうやっても君たちは読まないだろうから、ざっと訳してあげまし

  • 芸術における「完成」など - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    横尾忠則全ポスター 作者:横尾 忠則国書刊行会Amazon 任期の切れた朝日新聞の書評委員だけれど、役得といえばがたくさんもらえて読めることとお弁当に加えて、えらい委員たちの雑談が聞ける、というのがあった。 で、ある日、横尾忠則がたいへん憤っていた。仕掛かりのまま手放した作品があって、それがある美術館に展示されているんだけれど、そろそろそれを完成させたいと思ってその美術館に連絡したら、そんなことをされては困ると言われたんだって。美術館としては、その状態の作品としてお金を払って購入したんだし、それを改変するのはダメというわけ。 憤るといっても別に激怒ではなく、委員会席上のお笑い半分として横尾さんが披露した話しで、聞いていたぼくたちも、わっはっは、それは融通が利かないですねえ、と笑っておしまいだったんだが、いまやっている別の仕事でふとこの話を思い出したことですよ。 これは何なんだ、所有権の問

    芸術における「完成」など - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 生産性の話の基礎 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    「ゴッドランドの経済学」で生産性の話を書いて、インドから戻ってきてみると反応がいろいろついてた。この連載はその意味で毎回楽しいね。もちろんそれが楽しいのは、読者のみなさんが有益で生産的な議論をいろいろ展開してくれるから……ではない。はてなブックマークにしてもトラックバックにしても、多くは単なるバカと無知の表明にすぎないものばかり。ぼくがまったく考えなかったような論点を指摘してくれるものなんてほとんどありゃしない。きみたち、ワタクシを震撼させるような議論ができないのかね!! ……って、できるわけがない。だってぼくが書いていることは経済学のほんの基礎の基礎で、考えられる反論や揚げ足取りはもう過去 100 年以上で出尽くしてるんだもん。でも、それはそれでありがたいのだ。というのも、何をぼくが説明しなきゃならないかがかなりよくわかるし、その説明内容がかなり基礎的なものでいいことが見えるからだ。 そ

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