H26 年 11 月 11 日 現時点での福島第一原発事故の甲状腺への影響について 西 美和 広島赤十字・原爆病院 小児科 小児甲状腺がん発生率は、従来手術症例頻度から「年・小児 100 万人当たり 1~2 人」 とされてきたが、小児でも 0 歳、5 歳、10 歳、15 歳、18 歳と年齢に幅があり、小児期 にまんべんなく発生するものではないので、一概に「年・100 万人当たり 1~2 人」と すべきではない。甲状腺がんは、小児期を通じて同じ発生率ではなく 10 歳代後半に多 い。また、検査方法の違いで発見頻度は異なる。 国立がん研究センターがん対策情報センターの 2001~2010 年の診断・報告された甲状 腺がん発生率は、 「15~19 歳では年に 100 万人当たり 6 人」 や 「20~24 歳では年に 100 万人当たり 16 人」である。 これらは、甲状腺腫大や“し