ブックマーク / number.bunshun.jp (209)

  • 甲子園の「史上最高の試合」とは。39年前の箕島-星稜伝説が甦る。(小西斗真)

    39年前の夏に伝説が刻まれた。第61回全国高校野球選手権。春の覇者・箕島(和歌山)に好左腕の堅田外司昭を擁する星稜(石川)が挑んだ。 詩人、作詞家の阿久悠は、翌日のスポーツ紙に「最高試合」という詩を寄せている。高校野球を愛してやまなかった阿久をして「君らの熱闘の翌日から甲子園の季節は秋になった……」と書かしめた魅力はどこにあるのか。阿久だけでなく「甲子園史上最高の試合」と位置づける高校野球ファンが多いのはなぜなのか。 引き分け再試合ではなく、延長18回で決着がついたこと。つまり、翌日に持ち越すことなく勝者と敗者が分けられたこと。淡々とゼロを重ねていったのではなく、延長戦に入って2度も勝ち越しと同点を繰り返していること。 阿久は「奇跡は一度だから奇跡であって二度起きればこれは奇跡ではない」と書いている。転倒があった。隠し球があった。病を押しての出場もあった。名勝負にさらなる彩りを添えるエピソ

    甲子園の「史上最高の試合」とは。39年前の箕島-星稜伝説が甦る。(小西斗真)
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    megane_89 2018/07/20
  • 野茂や大谷が切り開いた道の先へ。16歳で渡米する結城海斗に幸あれ。(氏原英明)

    野球界の新しい発展の扉が開かれようとしている。 カンザスシティ・ロイヤルズが16歳の日人、結城海斗選手とマイナー契約を結んだ。16歳の日人プレイヤーが日のプロ野球球団どころか、甲子園を目指すこともなくメジャーリーグの球団と契約を交わしたというニュースには驚くほかない。 結城選手が成功するのかどうかはスカウトでもない筆者には見当もつかないが、彼の勇気ある決断に感じるのは、かつてのパイオニアが果たしてきた「限界への挑戦」だ。“前例なき戦い”といった方がいいかもしれない。 1995年、近鉄バファローズに所属していた野茂英雄が球団から任意引退する形でメジャーリーグへ挑戦した。前例がないことを嫌う日の世論の中に、背中を押す人はほとんどいなかったが、野茂がメジャーリーグで華々しくデビューし、同年のオールスターに選ばれると、日中は大騒ぎになった。 日国内の人気は世界での活躍に影響される。 メ

    野茂や大谷が切り開いた道の先へ。16歳で渡米する結城海斗に幸あれ。(氏原英明)
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    megane_89 2018/07/12
  • 貴乃花親方と村田諒太の対談全文。強さ、身体感覚を極限まで求めて。(Number編集部)

    初の防衛戦を前にした世界王者、村田諒太。 前人未到の領域を目指す「リングの哲学者」が 真に強き肉体と精神について深い思索をぶつけ合った。 相対するはこれ以上ない「強さの求道者」、貴乃花親方――。 Number949号(2018年3月29日発売)の対談を全文掲載します! 村田 初めてお目にかかります。今日はよろしくお願いいたします。 貴乃花 初めての防衛戦は4月ですか。 村田 はい、15日に、ブランダムラ選手と横浜アリーナで戦います。 貴乃花 1カ月前頃が一番大変ですか。 村田 そうですね。精神的には1カ月から2週間前くらいまでは。1週間前くらいになると吹っ切れますが。 貴乃花 村田さんのことは、オリンピックも拝見しておりました。金メダルからチャンピオンなんて、伝説の道ですね。 村田 いや、たまたまです。僕にとっては、貴乃花さんはやはりテレビの中の人で。僕は1986年生まれで、貴乃花さんを見

    貴乃花親方と村田諒太の対談全文。強さ、身体感覚を極限まで求めて。(Number編集部)
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    megane_89 2018/07/09
  • ダバディだけが知る本当の「ハリル」。“鬼才”前日本代表監督との3年間。(フローラン・ダバディ)

    ハリルホジッチ監督が解任された。 田嶋会長の会見を聞いた。 東京五輪を見込んで、全員日人で団結したかったということでしょうか。21世紀にしてその発想とは、虚しい。悔しい。 私は、単一民族主義は間違っていると思う。理性を働かせて理解することはできるが、必ず失敗することも知っているから。 ハリルさんが育った旧ユーゴスラビアの黄金期は、すくなくともスポーツや文化において、あらゆる民族、宗教、文化が混ざり合った'80年代だった。彼の母国であるボスニアで開かれた'84年のサラエボ五輪はその象徴だった。 サッカーでも、マラドーナのアルゼンチンを追い詰めたオシム監督のユーゴスラビア代表は人種のるつぼだった。ハリルさん自身も異なる民族の血を引き、国際結婚をし、異国(フランス)で自分の子供たちを育てたのだ。 だからコスモポリタンなハリルさんが日本代表の監督になった時、とても嬉しかった。日サッカーが変わる

    ダバディだけが知る本当の「ハリル」。“鬼才”前日本代表監督との3年間。(フローラン・ダバディ)
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    megane_89 2018/04/17
  • イラン代表には政治的圧力が存在?追放された主力はW杯に出られるか。(杉山孝)

    サッカーは、さまざまな人生を乗せて前進する。まるで、アジアの片隅を走るタクシーのように。 交通事故に遭って病院へ運んでくれと懇願し、車内で遺言を残そうとする夫とその。正午きっかりに泉に戻さないと自分は死ぬと信じ込み、硝子の鉢で金魚を運ぶ2人の老女。イランの奇才ジャファール・パナヒ監督は『人生タクシー』(原題“Taxi”)という作品の中で、運転手となってイランの首都テヘランを流す。車載カメラを通したドキュメントともフィクションともつかない体で、車内で時間を共有するさまざまな境遇の市民の声に耳を傾けていく。 非日常的な客だけではなく、シートにはおしゃまな女の子も座る。授業で映画を学んだ姪っ子は、ハンドルを握る叔父に国内上映のルールを教える。求められるのは「俗悪なリアリズムや暴力」を排除し、「政治や経済に触れない」こと……。 「監督なら分かるでしょ?」 どこの世界でも、男に言い聞かせるのが女性

    イラン代表には政治的圧力が存在?追放された主力はW杯に出られるか。(杉山孝)
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    megane_89 2018/04/17
  • 羽生&宇野、平野vs.ホワイト。白井健三も注目する4回転の未来。(矢内由美子)

    17日間にわたって行なわれた平昌五輪の取材が終わった。ナンバー誌「平昌五輪詳報号」の記事のため、多くの競技を取材していて見えたのが、採点競技における「4」というキーワードだ。 2月16、17日、江陵アイスアリーナ。今回のフィギュアスケート男子シングルは「4回転ジャンプの争い」と呼ばれていた。連覇を果たした羽生結弦の4回転ジャンプはどれも神々しかった。 昨年11月に右足首を負傷した影響で、自身の持つ最高難度の構成にはならなかったが、それでもソチ五輪と比べると大幅な難度アップ。種類も回数も増やしての戴冠だった。 そして、羽生を抑えてフリー1位の点を出したネイサン・チェン(米国)は、4回転ジャンプを6度跳んで、そのうち5度を完璧に決めた。フリーだけなら羽生を8.91点も上回っていた。 男子シングルは、8年前のバンクーバー五輪で4回転ジャンプを跳ばないエヴァン・ライサチェク(米国)が優勝した後、

    羽生&宇野、平野vs.ホワイト。白井健三も注目する4回転の未来。(矢内由美子)
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    megane_89 2018/02/28
  • 川淵三郎が相撲界の現状に物申す。「協会はその日暮らしをしている」(松本宣昭)

    驚異の81歳。まずその肩書きからして、規格外である。 公益財団法人日サッカー協会最高顧問。 公益財団法人日バスケットボール協会エグゼクティブアドバイザー。 一般社団法人日トップリーグ連携機構会長。 それ以外にも20以上の肩書があり、サッカー界に留まらず、競技の垣根を超えて組織改革のリーダーシップを求められている。 「Number Sports Business College」第17回のゲスト講師である川淵三郎氏と池田純氏による“しがらみのない”対話は、Bリーグ発足の経緯から始まり、現在世間を騒がせている大相撲の組織改革にまで及んだ。 「なんだよ、俺の努力は一体なんなんだ!」 池田「職のサッカーではなく、バスケットボールのBリーグを立ち上げるときの情熱は、どのへんにあったのですか?」 川淵「それは2014年に、当時82歳だった小浜元孝さんというバスケット日本代表監督だった方が突然僕

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    megane_89 2017/12/15
  • ドラフトの卓上には2つのリストが。獲得候補と、もう1つは戦力外候補。(安倍昌彦)

    ドラフト会議が終わって10日、各球団は指名選手への挨拶に東奔西走の毎日のようだ。 その間にも、アマチュア野球の公式戦は続いている。大学野球なら、「明治神宮野球大会」の予選にあたる各地区の出場校決定戦が行なわれ、また京セラドーム大阪では、社会人野球の秋の全国大会である「日選手権」が始まった。 このドラフトで指名した選手ももちろん“最後のご奉公”として出場するし、来年以降の“候補選手”のプレーぶりも見ておかねばならない。 スカウトたちは、入団交渉の合間に現場にも足を運んで、忙しい日々はドラフトの後も続いている。 ドラフト会議の2日後、東北楽天から戦力外通告7選手の名前が公表された。歩調を合わせるように、各球団からも次々と戦力外が発表された。 選手リストを見て「じゃあこいつ、クビ……」。 こうした動きは毎年のことだ。 ペナントレースが終了した球団は、10月に入るとすぐ第一次の戦力外通告を発表す

    ドラフトの卓上には2つのリストが。獲得候補と、もう1つは戦力外候補。(安倍昌彦)
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    megane_89 2017/11/13
  • 甲子園の写真は、撮れなかった。花咲徳栄・岩井監督の優勝方法。(中村計)

    試合前、花咲徳栄を率いる監督の岩井隆は初めての決勝の舞台で大勢の報道陣に囲まれても、じつに堂々としていた。 「これまで日一を掲げてやってきたので、こういう舞台は想像していました。なので、この雰囲気も。やっぱりこうなったか、と。私がブレると、子どもたちもブレてしまうと思うので」 言うことも、まるで何度も優勝経験のあるベテラン監督のようだった。 「思い切ってやれと言いたいところですけど、したたかに自分たちの野球をやりたい。思い切りと自由を間違えて失敗したこともあるので。ただギリギリまで我慢させて、最後の直線では手綱を離す。そうすると、一気に走るので」 試合が始まると、やはり今大会、花咲徳栄の打線が抜けていたことを思い知らされる。どの打者も低めの変化球には手を出さず、甘いところにきたボールを1球で仕留めた。 「ひと振りで決める」は、花咲徳栄の合言葉でもあった。 優勝校に2度負けて気づいた、破壊

    甲子園の写真は、撮れなかった。花咲徳栄・岩井監督の優勝方法。(中村計)
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    megane_89 2017/08/23
  • 神戸国際大付は負け姿まで個性的。甲子園でも際立つ選手の“雄弁さ”。(氏原英明)

    両者が一歩も引かず粘りあう展開に、かつての神戸国際大付の面影はなかった。 延長11回までもつれた神戸国際大付vs.天理の“近畿対決”は、山口乃義によるテキサスヒットが決勝タイムリーとなり、2-1で天理に軍配が上がった。 延長戦で先攻チームに1点が入ってガタガタと崩れることはよくあるが、春・夏連続出場を果たした神戸国際大付は、その後続いたピンチに音を上げることはなかった。 「いくらヒットを打たれても、どんだけ粘るかや、って言ってきましたからね」 指揮官・青木尚龍の言葉を聞いていると、神戸国際大付のこの20余年の歩みを思い出す。 態度が悪いと見られた“神戸のやんちゃくれ”。 神戸国際大付は個性派が集まっていることから“神戸のやんちゃくれ”と散々呼ばれてきた。その能力が高い選手が結果を恐れず思い切りプレーすることで、9回裏2死から5点差をひっくり返したこともあったし、大記録を達成したこともある。

    神戸国際大付は負け姿まで個性的。甲子園でも際立つ選手の“雄弁さ”。(氏原英明)
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    megane_89 2017/08/18
  • 甲子園開幕戦、サヨナラ劇の裏側。彦根東がこだわった“一、三塁”の形。(氏原英明)

    奇跡のバックホーム、とはならなかった。 夏の甲子園、9年ぶりの公立校同士の対決となった2017年開幕ゲームは、彦根東(滋賀)が6-5で波佐見(長崎)にサヨナラ勝ちした。 試合を決した最後のシーンは2死一・二塁からの右翼前安打で、波佐見の右翼手・田中涼からベストボールが転送されたが間一髪、彦根東の三塁走者・原晟也が生還した。 「信じられないです。9回の逆転もそうですが、自分たちがやれることをしっかりやってつないでいった得点だった。選手たちがよくやってくれました」 彦根東・村中隆之監督は甲子園初勝利に胸をなでおろしていた。 彦根東、波佐見とも一歩も譲らない一進一退の攻防。 6-5のスコアが示すように、両者の力が出た好ゲームだった。 試合は2回表、波佐見の主砲・内野裕太の大会第1号となるソロ塁打で幕を開ける。直後の2回裏、彦根東は1死満塁から太田剛志の犠牲フライで同点とすると、3回表には今度は

    甲子園開幕戦、サヨナラ劇の裏側。彦根東がこだわった“一、三塁”の形。(氏原英明)
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    megane_89 2017/08/08
  • 金本監督は恩師に「よう似とる」。高代コーチが思い出す、ある逸話。(鈴木忠平)

    今、タイガースに渦巻くものは何なのだろうか。 名前を知られたごく数人以外は、まだ実績のない若者たちがスタメン表にもベンチにもならんでいる。首位にいくら突き放されてもその目は死なず、なぜか連日、虎党が甲子園を埋めている。阪神の何が変わったのか。ゲーム差や順位以上に人々が期待しているものの正体は何なのか。それが今特集のテーマだった。 そしてある意味では、監督の金知憲よりもそれを知っているのはこの人かもしれない。 高代延博ヘッドコーチ。 かつて広島カープに入団したばかりの金を鍛え上げた鬼コーチであり、日本代表や国内外7球団を渡り歩いたコーチングのプロフェッショナルであり、現在は“超変革”を陰で支える人物である。 年に1度、高代は金とだけは宴席を共にした。 「僕が言うのはおこがましいけど、監督は自分が野球人生の中で感じたこと、苦労したことを今、選手たちに言っている気がしてならない」 高代は2

    金本監督は恩師に「よう似とる」。高代コーチが思い出す、ある逸話。(鈴木忠平)
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    megane_89 2017/07/27
  • 15人全員使う、全打席フルスイング。弱くても奇想天外な高校は魅力的だ。(氏原英明)

    思わず笑ってしまった。 6月24日のソフトバンクvs.西武でのことだ。 プロ野球タイの4打席連続塁打記録が掛かっていたソフトバンク・柳田悠岐の第1打席を固唾をのんで見守っていたが、豪快に空振り三振を喫した。 プロ野球の世界では、選手が個人記録を狙う行為はとかく批判されがちだが、柳田には明らかなホームラン狙いが見て取れた。何とも心地いいものだった。この環境があるから、パ・リーグはスター選手が育つのだろう。 一方で、高校野球は夏の甲子園出場を決める地方大会がスタートしている。 早実の清宮フィーバーは今年も健在だ。そして清宮だけではなく全国各地に存在する数多の逸材候補をメディアは連日、伝えている。 奇想天外なチームがあってもいいんじゃないか。 昨今の高校野球人気によって世間の注目、そしてスタジアムにも多くの観客を集まるようになった。その傾向はメディアの1人としてもありがたい限りだが、その一方で

    15人全員使う、全打席フルスイング。弱くても奇想天外な高校は魅力的だ。(氏原英明)
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    megane_89 2017/07/20
  • どれだけ負けても、野球は楽しめる。阪神ファンの人生が幸せな理由。(鈴木忠平)

    甲子園のスタンドに描かれた阪神のロゴ。ちなみに2017年の観客動員は1試合平均4万2000人を超えて12球団で1位だ。 タイガースファンは長く待った春到来の予感があることだろう。セ・リーグは昨季王者・広島との一騎打ちの様相を呈しており、気温の上昇とともにもっと熱くなりそうだ。 前回優勝したのは2005年。ファンはじつに12年間も歓喜から遠ざかってきた。その間に甲子園球場はリニューアルされ、阪神電車から続くスタジアムへの道も整備された。今年に入って長く親しまれたダイエー甲子園店の閉店もニュースになった。 スポーツビジネスの発展とともにタイガースを取り巻く環境も様変わりした。それとともにファンの在り方も変わってきたように映る。 スタンドに足を運ぶ理由は勝利か、質の高いサービスか。他球団や他のスポーツでも同様だが、ドライな判断が伴うようになってきた。ただ、その中で虎党にはずっと変わらないものがあ

    どれだけ負けても、野球は楽しめる。阪神ファンの人生が幸せな理由。(鈴木忠平)
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    megane_89 2017/06/13
  • なぜ平良拳太郎がプロテクト外に?巨人の人選過程を妄想してみた。(安倍昌彦)

    山口俊の移籍はもちろん痛いが、DeNAとしては平良拳太郎を獲得し、してやったりの結果ではないだろうか。 これほどの好素材をなぜプロテクトから外したのか。 とにかく柔らかい。 関節の可動域の広さは、そのままその先の体が生む大きな運動量に比例する。しなやかな腕の振りが生む遠心力の大きさは、そのまま平良拳太郎のボールの“嫌らしさ”になって、打者をはっきり苦しめていた。 昨年のイースタンでは、6勝2敗、防御率2.31。完投2回のうち1回は完封、何より、課題だったコントロールがよくなっていた。9回投げておよそ2四死球なら、安定感がある、という表現を与えてもよいだろう。 それほどの好素材を、なぜプロテクト28選手から外したのか? 巨人は人気球団である。 野球ファンなら誰でも知っているビッグネームが居並んで、そういう“看板”を掲げている選手たちだけ選んでも、28人の枠などすぐに埋まってしまう。しかし、3

    なぜ平良拳太郎がプロテクト外に?巨人の人選過程を妄想してみた。(安倍昌彦)
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    megane_89 2017/01/20
  • ブーマーはなぜ選ばれなかったのか?殿堂の意義を歪める「感情」と「偏見」。(鷲田康)

    1986年のオールスターで顔を揃えた大打者たち。ブーマー(中)、バース(右)の殿堂入りはならず、落合も2度の落選を経験した 文句なしの実績を残したブーマーがなぜ選ばれないのか。 プレーヤー部門の候補者は「プロ野球選手で、引退後5年を経過しその後15年間の者」という期限がある。そのため1993年に亡くなった津田さんは、今年がその候補としての最終年だったのだが、その他にも今年で候補としての資格が最後だったOBにはブーマー・ウェルズ、田尾安志、高橋慶彦、新井宏昌の各氏がいた。 とりわけ元阪急の主砲として活躍したブーマーは、殿堂入りには文句のない実績を残した選手と言えるはずなのだ。 日でプレーした10年間、4915打席で1984年の三冠王をはじめ首位打者2回、打点王4回、最多安打4回とタイトルを獲得。通算打率も4000打数以上で歴代4位(右打者では1位!)の3割1分7厘を記録している。 なぜ、こ

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    megane_89 2017/01/17
  • 最年少15歳で阪神に指名と、その後。辻本賢人、再挑戦の日々に悔いなし。(酒井俊作(日刊スポーツ))

    久しぶりに彼と会ったのは夏の盛りだった。兵庫・芦屋の焼き鳥屋で知人と飲んでいると、不意に姿を見せた。あどけない表情は消え、あごひげを蓄え、ハンチング帽がすごく似合う。貫禄すら漂い、すっかり大人の男に変わっていた。 「あの後、どうしていたんだ? 」 柔らかい関西弁は相変わらずだった。懐かしさもあって、つい聞き込んでしまう。無理はない。彼と長々と話したのは、もう7年前なのだ。日付も克明に覚えている。'09年10月1日。広島カープを取材していた昼すぎ、携帯電話が鳴った。 「お世話になりました。俺、トライアウトを受けます。まだまだ頑張ります」 そうか、ダメだったのか……。辻賢人が阪神にドラフト8巡目で指名されたのは'04年秋だった。無名どころか、中学3年の学年にあたり、ドラフト史上最年少の15歳で指名されると世間は驚き、一躍、脚光を浴びた。在籍5年間の奮闘実らず、タイガースを戦力外になった。前向

    最年少15歳で阪神に指名と、その後。辻本賢人、再挑戦の日々に悔いなし。(酒井俊作(日刊スポーツ))
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    megane_89 2016/11/10
  • 田中正義獲得でドラフトは満点か?ソフトバンクに潜む“中継ぎ問題”。(田尻耕太郎)

    田中正義がやってくる。 それだけで今年のホークスのドラフトは「勝ち組」「満点」などという声を随分聞いた。 田中については今さらココで説明するまでもない、大変素晴らしい素質を持った未来のエース候補だ。そんな彼が入団してくるのだからその評価は分からなくもない。さらに2位以下も、チームの補強ポイントや中長期的展望に見合った指名を行ったように思う。 2位指名の古谷優人(江陵高・北海道)は最速154キロを誇る楽しみなサウスポーだ。近年、ホークスがドラフト上位で指名した投手は右腕ばかり('15年1位高橋純平、同2位小澤怜史、'14年1位松裕樹、'13年1位加治屋蓮、同2位森唯斗)。チームバランスを見ても、圧倒的に若い左腕は足りていなかった。 3位・九鬼、4位・三森も補強ポイントの野手だった。 3位指名は今年の春夏甲子園でも活躍した九鬼隆平(秀岳館高・熊)。チームで4番も務めていた強打の捕手には、'

    田中正義獲得でドラフトは満点か?ソフトバンクに潜む“中継ぎ問題”。(田尻耕太郎)
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    megane_89 2016/10/26
  • 来季はいない外国人を二軍で起用!?田口壮が明かした、その深遠な理由。(米虫紀子)

    福良淳一監督1年目、2016年のオリックスは、57勝83敗3分と26もの借金を抱えたまま最下位でシーズンを終えた。また、田口壮監督就任1年目の二軍も、40勝68敗8分でウエスタンリーグ最下位に沈んだ。 不振の要因はいくつもあるが、外国人補強の失敗がチーム成績に影響したことは否めない。7人の外国人選手のうちシーズンを通してチームに貢献したと言えるのは、先発ローテーションを守り9勝を挙げたブランドン・ディクソンだけ。今季加入したブレント・モレルやブライアン・ボグセビック、エリック・コーディエは、オープン戦では期待を持たせる活躍を見せたが、シーズンが開幕するとその期待は大きく外れた。 一軍から抹消された外国人選手が二軍にあふれる事態。 守護神として開幕を迎えたコーディエは、埼玉西武との開幕戦、4-3とリードして迎えた9回裏のマウンドに上がったが、自慢の速球を簡単に打ち返され、2点を奪われ逆転サヨ

    来季はいない外国人を二軍で起用!?田口壮が明かした、その深遠な理由。(米虫紀子)
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    megane_89 2016/10/14
  • 甲子園の“エース酷使”解決策。高校野球にリーグ戦の導入を!(氏原英明)

    「なかなか、2人の好投手を作るのは、簡単じゃないですよ」 そう語ったのは木更津総合の指揮官・五島卓道監督だった。 この夏の甲子園を振り返って改めて感じたのは、複数投手を育成していく難しさだ。 大会前に「BIG3」と名付けられた寺島成輝(履正社)、藤平尚真(横浜)、高橋昂也(花咲徳栄)の3人は先発を回避した試合で2番手投手が打ち込まれ、大会を去ることになった。 秀岳館や盛岡大付、鳴門など複数投手で大会に臨むチームが増えてきているとはいえ、その戦い方が成熟しているとはいいがたい。結果的に振り返れば、ほぼ1人で投げぬいてきた、作新学院・今井達也と北海・大西健斗が決勝のマウンドに立ったのだ。 勝たないといけない試合はエースに任せざるを得ない。 もっとも、投手1人で戦ってきたチームがすべて盤石な戦いを見せたわけではない。 五島が率いた木更津総合は、エース・早川隆久の安定感のあるピッチングを軸とした堅

    甲子園の“エース酷使”解決策。高校野球にリーグ戦の導入を!(氏原英明)
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    megane_89 2016/08/29