山本夏彦の本 つかぬことを言ふ山本夏彦さんが亡くなられたのは、平成14年10月です。87歳でした。 それから本当に早いもので、20年以上が経ってしまいました。
山本夏彦著書一覧
著書一覧 目次だけを掲載しています。解説はありません。解説はしません。タイトルだけをじっと眺めて、ピンと来たら書店へどうぞ。 日常茶飯事 （昭和37年9月） 茶の間の正義 （昭和42年11月） 変痴気論 （昭和46年5月） 毒言独語 （昭和46年9月） 編集兼発行人 （昭和51年3月） 笑わぬでもなし （昭和51年5月） かいつまんで言う （昭和52年6月） 二流の愉しみ （昭和53年10月） ダメの人 （昭和54年3月） つかぬことを言う （昭和55年12月） 恋に似たもの （昭和56年6月） やぶから棒 （昭和57年3月） 夏彦・七平の十八番づくし 山本七平共著 （昭和58年3月） 美しければすべてよし （昭和59年1月） おじゃま虫 （昭和59年4月） 意地悪は死なず 山本七平共著 （昭和59年8月） 冷暖房ナシ （昭和59年11月） 不意のことば （昭和60年12月） 「戦前」とい
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福田恆存と山本夏彦 - 歌わない時間
福田恆存「大衆は信じうるか」より。 ── 極端な言ひ方をすれば、「言論の自由」を否定し懐疑する「言論の自由」はありうるか。なるほど、それはある。法律的には何等の「禁縛」も置かれてはゐない。が、それを主張するのにためらひを感じるとすれば、そしてそのためらひの原因が、自分の中よりも外側の世間にあり、それが自分を圧迫して言ひたいことを言ふのをためらはせるのだとすれば、さういふ世間には「言論の自由」があるとは言へない。法律的には自由であつても、人々の精神には何かの「禁縛」が置かれてゐる。さういふ心理的な「禁縛」のことを「禁忌」と呼ぶ。（新潮社版『福田恆存評論集』第七巻、p.180） ── こういうこともいろんな人が言ってると思いますが、つい先日読み返した山本夏彦『毒言独語』にも同じようなことが書いてあるのを読んだばかりだったので、面白く思ってついでにこの福田恆存の文章も書き写してしまいました。山本
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