アベノミクスが国民生活を直撃しています。安倍晋三首相の地元・山口県では国民の苦境をよそに、財界が「国土強(きょう)靭(じん)化」の名の下で進む大型公共事業の大盤振る舞いに、群がろうとしています。 (中川亮) 平日の昼、下関市役所に近い唐戸商店街を訪れると、人通りはまばらで、多くの店はシャッターを下ろし、「テナント募集」の張り紙をした空き店舗が目立ちます。同商店街で30年以上飲食業を続けている女性(66)は「最近、役所の職員はほとんど顔を見せない。役所が休みの土日は平日より寂しい」と話します。飲食店の新規出店はあるものの、1年未満で撤退する例が多いといいます。「ここ3年、利益は全然出ていない。アベノミクス効果と聞くけど、株も持ってないし景気回復なんて無縁」と言い切りました。 燃料費2倍 県内最大都市である下関市の主要産業・水産業は、「異次元の金融緩和」による円安で輸入燃料費が高騰し、大きな打