文章の区切りと行 印刷物では、文章をどのように組むかによって読みやすさ(可読性)や読むスピードが違ってきます。読みやすく、誤解されないようにするには、適切な組み方が必要なのです。 読みやすい文章を組む場合、まず考えなければならないのは、文の区切り目です。文章を読んでいく場合、人は書かれている言葉の意味を理解しながら、論理の筋道をたどっていきます。文の区切りは意味の上でも区切りになる場合が多く、読んでいく上で重要な手がかりになるのです。 文の区切りの扱いは言語の構造によって異なります。英語など多くの欧米系言語はアルファベットという表音文字を使い、単語と単語間隔(スペース)の組み合わせによって文章を区切りますが、漢字という表意文字を使う日本語や中国語のような言語では、単語ごとにスペースなどの視覚的な区切りを入れる必要性が低く、読点や括弧などもっと大まかな区切りでも十分理解できる文章になります