赤いTシャツに紺色のズボン。靴を履いたまま、波打ち際にうつぶせで横たわる男の子――。トルコの砂浜に漂着したシリア難民とみられる幼児の遺体の写真が、難民の流入に直面する欧州に衝撃を与えている。 トルコのドアン通信が撮影、配信した。同国のメディアによると、エーゲ海に面するリゾート地、ボドルム近郊の海岸で2日朝、男の子を含むシリアからの難民とみられる12人の遺体が見つかった。対岸のギリシャ・コス島へ向かう途中、ボートが沈没し、おぼれたとみられる。 男の子の写真は3日、欧州の多くの新聞で1面に掲載された。横たわる男の子の写真を載せた英インディペンデント紙は、「『進行中の移民危機』という薄っぺらい言葉では、難民が直面している絶望的状況があまりにも簡単に忘れ去られてしまう」と、サイトで掲載理由を説明した。 収容される様子の写真を扱った英デイリー・メール紙は「人道的惨事の小さな犠牲者」と見出しをつけた。