アズマキシダグモPisaura lama。徘徊性クモで、目の前に来た獲物に直接飛びかかって捕らえて食う。しかし、オスはしばしば捕らえた獲物を食わず、丁寧に糸でラッピングする。メスと配偶する際に、プレゼントとして渡すためだ。 本種は、婚姻贈呈の習性を持つことであまりに有名である。世界にはこういう習性のクモが何種類かいるらしいが、国内では本種のみ。普通種だし、習性はよく知られているのだが、その割に最近撮影された配偶シーンの写真がググっても出てこない。夜行性で目立たないため、誰も観察しようと思わないのだろう。こういう所の利権をザックリやるのが俺。 メスにプレゼントを渡す瞬間。ラッピングした獲物を持ったオスは、メスが歩きながら出す「しおり糸」を辿ってメスを探し出す。そして簡素なダンスでメスに存在をアピールしつつ接近する。メスがプレゼントを受け取ると、オスは体をひねって仰向けのような体勢になり、下か