トンネルを抜けるとそこは海岸だった。 海のない街に生まれ、潮風の吹かない丘に育った。海というものはそれはそれはとても美しいものだと聞いており、実際に臨海学校、海水浴、ドライブで行った海はどれも美しいものだった。だがここはどうだ。私がいままでに(数える程しかないにせよ)行ったことのある海とはまるで様子が違っている。 朝、ドラゴンボールを見ていると突然電話が鳴った。 「どうせ暇なんだろうから写真を撮りに行きましょう」「イエス」 計画を立てるとなかなか動きだせないもので、いきなりのほうが行動に迷いがないことが多い。コトコトと電車に揺られ、同日昼には海岸に着いていた。海を見つめる隊長がいた。 「早いですね。それにしてもここはどういった場所なんですか。ひとは全然いないし、わたしはもっとこう、きらきら光っているような砂浜だとばかり…」 「bishamon」そう短く言うと、隊長は堤防を乗り越え岩場へ向か
「あぶれた雇用の捌け口を農林水産業に!介護福祉に!」 あるいはタクシー運転手に、なんていう話を聞きます。そもそもタクシー運転手なんて会社に上げるぶんを引いたらほとんど手元に売り上げが残らないとか聞いたので、「これ以上ワープア増やしてどうすんの?」とか思わなくもないんですが、農林水産業と介護はどうなんでしょうか。みんなの目には、本当に農業が魅力的に映ってるの? 思うに、人と農業の距離が離れていた時期が長過ぎて、みんなの記憶のなかで適当に美化されてしまっているのではないのだろうか。家庭菜園じゃないよ。刈った稲の束って重いんだよ。夏のビニールハウスのなかはとても暑いよ。雑草生えるスピードって結構早いよ。晴耕雨読なんていうけど、実際は大雨でも畑いかなくちゃいけないこともあるんだよ。台風がきたら体を張って作物を守るんだよ?ぼくは雷が怖くて泣きながら畑までばあちゃん迎えにいった記憶があります…。 など
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