前回も紹介した、「コミュニケーション不全症候群(読み途中)」の7章・8章で、近頃で議論となっている、腐女子・やおいがテーマになっていました。なんという偶然!*1 1991年に書かれた本で、この当時はまだ「やおい」「腐女子」といった言葉は存在せず、「JUNEもの」と書かれています。 1. 少年が「成熟」して「男」になるのに対し、少女は処女貫通や老化といった「喪失」によって「女」になる*2。 2. 「やおい」にハマる女性達には、「喪失する一方の性」に自分が生まれたことに対する嫌悪感がある。 3. その嫌悪感が、彼女達に「少年になりたい」と思わせる。やおい作品の「受け少年」は、やおい女の自己投影先である。 4. しかし、やおい女は「女性」である。彼女達を愛し得るのは「男性」だけである。 5. そんなわけで、「少年に変身したやおい女」を愛してくれる「責め」の相手は、必然的に「男性」というこ