知っている人が書いているというのもあって、『日本人が知らないウィキリークス』を購入して読んだ。ネット上の感想では7人の共著者のうち一部に称賛が集まっているようだが、私にとってはどの章も興味深かった。以下、章ごとに簡単に感想を述べてみたい。 章ごとの感想 第1章 ウィキリークスとは何か〈塚越健司〉 Project .reviewの編集メンバーでもある塚越さんによる、ウィキリークスについての基礎知識・概要まとめ編。ネットでも非常に好評なパートだ。ウィキリークスのたどってきた経緯を時系列に沿ってまとめており、非常にわかりやすい。ウィキリークスに興味がある、あるいは論じたいならまずここを読むべきだと思う。 個人的には、ウィキリークスがリーク情報を公開するための手法が徐々に変化している点に興味を持った。ネットというのはアサンジにとってあくまでも手段であり、目的は「国家によって秘匿された情報を公開する