「体に何かが刺さったら、むやみに抜き取らずそのまま病院に駆け込むのが最良である」という話をよく聞きます。これは抜き取った個所からの出血を防ぐため。すぐに止血処置が行うことが可能な医療機関で初めて抜き取るという手順を踏まなければ、命にかかわる事態を招きかねません。 米放送局ABCやCBSなどによると、ブラジル人のエデイルソン・ナシメントさん(29歳)は、3年前のある日、酒場でケンカをした際に、頭をナイフで突き刺されてしまいました。普通に考えれば致命傷になるであろうこの種の大けがですが、エデイルソンさんは奇跡的に助かることができたそうです。 しかしその当時、彼に残された“生きる道”は、想像を超えたものでした。なんと頭部に10センチも突き刺さるナイフの先を、摘出しないで放置しておくという選択だったのです。 「ナイフの先端は、脳幹まで達している。脳幹は呼吸や体温調節など、生命維持に必要な機能を司る