(本稿は「半分、青い。」のネタバレを含みます。) 「半分、青い。」(北川悦吏子脚本、NHK)について朝日新聞で「逃げるは恥だが役に立つ」の漫画家、海野つなみ氏が語っていた。海野氏は「半分、青い。」について、先が読めない面白さがある、観ていて心が動く、雰囲気づくりがうまくて言葉の力がある、と賞賛した上で、穴もあると指摘していて、具体例として次のように語っている。 「例えば、鈴愛ちゃんが師匠の秋風羽織先生(豊川悦司)に「いい年して独り者で家族もない」などと怒鳴ったシーン。鈴愛ちゃんは謝らないし、周りも止めない。私が漫画で描くなら、心の声なりで「自分でもひどいことを言ったのは分かっていたけども、言わずにはいられなかった」みたいな描写を入れます。そうすれば受け手は共感できる。はたから見て共感しにくい場面を描く時にすごく大事なことだと思います。」 海野氏の指摘は一般的な主人公の描写法として大変参考に