日本財団では、1962年の設立当初(当時の名称は日本船舶振興会)からハンセン病の問題に取り組んできました。私自身も40年以上にわたって活動を続けています。 10年ほど前のことです。ビル&メリンダ・ゲイツ財団の担当者が、私たち日本財団を訪れたとき、次のような質問を投げかけられました。「あなたのところでは、ハンセン病以外の病気には関心がないのですか?」 日本財団は、公衆衛生の分野では、NTD(顧みられない熱帯病)のオンコセルカ症やブルーリ潰瘍などの問題にも取り組んでいますが、確かに私たちの活動は、特にハンセン病に主軸を置いたものとなっています。私はビル&メリンダ・ゲイツ財団の方に、日本財団は、広く世の中を見渡して、人々の気づきにくい問題を探し出し、焦点を絞って活動することが得意であることを説明しました。彼は、それは正しいやり方だと納得してくれました。潤沢な予算を投じても、多くの問題に関わりすぎ
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