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ブックマーク / dbsb.blog116.fc2.com (5)

  • Dangerously Beautiful CDS市場の規模 (追記あり)

    CDSの大手ディーラー間市場の取引件数などを報告するMarkit社の2009年第1四半期のレポートが更新された。これによると、月間取引件数の単純平均値は、Lehman破綻後の昨年10月に1社30,000件のレコードを作った後、12月には27,000件程度まで下落、今年に入ってからは25,000件前後で推移している。1ヶ月を20営業日とすると、JPMorganやGoldmanなどの大手ディーラーは現在でも1日平均1,250件ほどの取引を行なっていることになる。 最近2-3年を見ると、この数字は依然として高い水準にある。市場参加者のリスク許容度は低下したままで、破綻や合併などでディーラーの数もEnd Userの数も減少しており、さらには各国の当局による規制の行方も不透明な中で、よくこれだけの数字が維持できるものだなと驚かされた。先週のGoldman等の決算から伺えるように、インデックスCDS取

  • Dangerously Beautiful GoldmanとAIG

    Goldmanの決算発表のタイミングであったことから、AIGとGoldmanの関係についての報道が増えている印象がある。大きく分けて、「決算の内容が良かったのはAIG救済によるタナボタ的な収益によるものだ」といった趣旨と、「AIGの救済によって実際に救われたのはGoldmanである」といった趣旨のコメントが目に付く。確かに、このように結論付ければ、便利は便利だろう。これらに対して、GoldmanのCFOは先月に続いて昨日も反論している。 前者については、2009年の1月-3月の決算にAIGに関連した収益は実質的にゼロ(rounded to zero)であり、昨年12月に関してもたいした額ではない(not significant)とコメントしている。 後者については、昨年9月時点でAIGに対するエクスポージャーは”担保”と”AIGを参照するCDSでの(欧米の大手金融機関からの)プロテクション

  • Dangerously Beautiful カウンターパーティー・リスク

    紺ガエルさんの名エントリーに触発されて(?)、カウンターパーティー・リスクについて思うところをいくつか。 <最広義のカウンターパーティー・リスク?> あまり一般的な考え方ではないが、カウンターパーティー・リスクを最も広く考え、「取引相手が契約通りにお金の支払いなどを行なってくれないリスク」と整理してみる。 (1) 期間1年の融資をA銀行に10億円出しました、1年後にA銀行が10億円を返してくれるかどうか? (2) A銀行が発行する期間1年の社債を10億円買いました、1年後に10億円が償還されるかどうか? (3) A銀行から期間1年の融資枠(コミットメントライン)を10億円受けました、1年後に引き出そうとした時にA銀行は10億円貸してくれるかどうか? (4) A銀行から、B社を参照するCDSのプロテクションを10億円買いました(期間1年)、B社破綻時にA銀行が10億円の支払いを行なってくれる

  • Dangerously Beautiful AIGの決算・救済パッケージ

    昨日AIGの決算発表と、救済パッケージの大幅な修正が発表された。 第3四半期の決算は244億ドルの純損失、内訳は、 ① マイナス117億ドル - AIG体のSecurities Lendingビジネス ② マイナス70億ドル  - AIGFPのSuper Senior CDSポートフォリオの評価損 ③ マイナス63億ドル  - AIG体のその他の損失(住宅ローン保証・自然災害等) ということで、①と②の2柱が損失の大半を占めている。 Super Senior CDSについては、早期償還(欧州銀行のバランスシート型CDOは今年・来年コールされるものが多い)等によって想定元が4410億ドルから3723億ドルに減っている。こちらの内訳は、 (a) バランスシート型CDO - 2500億ドル (b) アービトラージ型CDO(企業参照) - 507億ドル (c) Multi-sector C

  • Dangerously Beautiful Lehman破綻によるCDSの決済額

    Lehmanを参照するCDSについて、AIGは支払額が$6.2million(=$0.0062billion)であると公表した。CEOがボーナスを返上すれば支払えそうな額だ。Bloomberg Newsによると、Hartfordが$30million、Genworthが$5.4millionだったと発表している。いずれも発表するほどの金額ではまったくないが、横並び意識で発表したのだろうか。 市場シェアの約9割を占めるDTCC(最大手保管振替機構のDTCの親会社)は決済額の総額が60億ドル程度と発表し、ISDAも(DTCCを含めた市場全体で)60億ドルから80億ドル程度との推計を発表している。メディアの為替市場コメントで、昨日ドルが買われた要因としてCDS決済のための資金手当ての動きが挙げられていたのを見て驚いた。確かにドル建ての取引においてはプロテクションの売り手はドルを支払うが、米系の参

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