将棋のプロ棋士とコンピューターソフトが激突する「第3回将棋電王戦」が3月15日に開幕した。第1回は米長邦雄永世棋聖(故人)がソフト「ボンクラーズ」に敗れ、団体戦となった第2回もプロ棋士が1勝3敗1引き分けと敗れている(関連記事:人工知能は“名人”の夢をみるか?)。今回も第1局はコンピューターソフト「習甦(しゅうそ)」が菅井竜也五段に勝った。次戦以降の人間側の巻き返しに期待が高まる。 これから4月12日の第5局まで続く熱い真剣勝負。その裏側で、実はもう1つの戦いが繰り広げられている。 将棋ロボット登場 午前10時、対局会場の有明コロシアム。静まり返った会場で対局開始が宣言された直後、「ウィーン」という小さなモーター音が響き、将棋盤の前に座ったロボットアームがお辞儀をするようにかがんだ。対局相手の菅井竜也五段も、思わず少し微笑んだように見えた。 指す瞬間以外は安全ボタンを押しながらじっとしてい
