国際線事業を強化するANAにとり、ひとりの客室乗務員により多くの路線や機種に乗務してもらうことは、経営規模を拡大する上で重要なポイントだ。これに加え、「アジアNo. 1の航空会社」を目標に掲げる同社にとって、サービス内容の拡充も迫られる。 「客室乗務員により早く知識を吸収してもらい、業務品質を維持・向上するには、紙マニュアルでは限界を感じていました」と林さんは語る。重さ2.1キロ、1000ページにおよぶ紙の乗務マニュアルは、2カ月に1回100ページほどの改訂がある。紙マニュアルの電子化でコスト削減は実現できるが、加えて経営側からは国際線の事業規模拡大に応じた客室乗務員の育成早期化につながる業務改善が求められたという。 マニュアルを正確に把握し、行動することが求められる客室乗務員。コストを抑えつつ、使いやすい端末選びが始まった。 なぜiPadが選ばれたのか 客室乗務員のiPadプロジェクトは
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