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  • 青木栄一『鉄道忌避伝説の謎』を読んで思ったことなど | 筆不精者の雑彙

    このところ鉄道の話題がやや手薄になっていることもあり、また時節柄思うところもあって、今日は表題のようなことについて一筆物そうと思います。 青木栄一 『鉄道忌避伝説の謎 汽車が来た町、来なかった町』 吉川弘文館歴史文化ライブラリー アマゾンの画像には帯がないので、特に小生所蔵の帯つきのものをデジカメで撮って取り込みました。 書の内容はまさに帯に書いてあるとおり、明治時代に宿場の人々が汽車が来ることに反対したので鉄道が町に来ず衰退してしまった・・・といったパターンが典型的な、「鉄道忌避伝説」を一次史料に遡って検証したものです。こういった伝説は、色々な読み物に広く今でも掲載され、知られています。 しかし書に拠れば、当時各地の人々が鉄道建設に反対したという史料は全く見つからず、逆に誘致運動の史料ばかりが発見され、地図を見てその町を避けたという鉄道の経路を検討すれば、勾配を避けるとか橋の数を減

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  • 平山昇『鉄道が変えた社寺参詣 初詣は鉄道とともに生まれ育った』感想 | 筆不精者の雑彙

    一月も半ばを過ぎてしまいまして、首都圏の今冬はどうも寒い上に雪まで降り、小生は半ば凍りついたように不活性のまま時を過ごしております。そんなわけで諸事思うに任せず、ブログも年明け以降大した話題を書かないままですが、昨年以来構想したまま、このままいくと次の年度まで時機を逸してしまいそうなお題がありますので、何とか季節はずれの謗りを受けないようにアップしておきたいと思います。 という前置きで今回取り上げるのは、 平山昇『鉄道が変えた社寺参詣 です。 平山さんは「初詣」を中心に、近代の社寺参詣のあり方について研究を積み重ねられてきており、当ブログでも以前から何度か平山さんの議論は紹介してきました(「電鉄資と近代家族的ライフスタイルについて」・「JITTERIN'JINNの歌を聴いて思ったこと」)が、昨年10月にめでたく一書にまとまりました。大変喜ばしいことで、内容も新書としてはたいへん重厚であり

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