食糧自給率40%の輸入大国ニッポン。食料品だけでなく日用品から衣料品、家電製品にいたるまで海外の製品があふれています。経済活動がグローバル化した現在、輸出入は当たり前なのかもしれません。海外との取引がなくても円よりも利率のよい外貨預金や外国債に投資をした経験もあるのではないでしょうか? 外貨で取引を行う場合、また外貨建ての資産負債を保有する場合は一定のルールに従い外貨を円換算して経済活動を記録する必要があります。従うべきルールとしては、外貨建取引等会計処理基準、中小企業の会計に関する指針、法人税法等があります。これらのルールに沿って外貨建取引及び外貨建債権債務の換算について説明していきます。 1.外貨建取引の意味と取引時の円換算方法 外貨建取引とは、売買価額その他の取引価額が外国通貨で表示されている取引をいいます。ただし、外国通貨で表示されていても支払いが円払いのものは外貨建取引には該当し