アルゴリズムに「人間のような」思慮を求める必要はない 2014年は人工知能(AI)が何かと話題になった。1月にグーグルはイギリスのスタートアップ、ディープマインドを4億ドルで買収。宇宙物理学者のスティーブン・ホーキングと実業家のイーロン・マスクは、人工知能が人間を凌駕する日が来るかもしれないと警戒をあらわにした。 そして年も暮れるころ、幼い子どもを亡くした親がフェイスブックの「アルゴリズムの不用意な残酷さ」を嘆き、同社は謝罪。機械の知能がいかに原始的で、基礎的な機械学習が必要な分野では、人間の優位を脅かすには程遠いことを知らしめた。 グーグルが買収したディープマインドなど、人工知能関連のスタートアップは、人間の脳をデジタルで再現しようとしている。ディープマインドの出資者にはイーロン・マスクも名を連ねていた。 マスクは3月に、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOや、ベンチャーキャピタ