参院選に影響?「老後2千万円不足」問題の波紋 有権者の「年金」に寄せる関心はこれまでとはケタ違いに 田中秀征 元経企庁長官 福山大学客員教授 投票態度を決める理由は「年金」か 衆議院や参議院の国政選挙では、選挙戦中はもちろん、その前後でも頻繁に世論調査を実施する。 どこの党、どの候補に投票するか。そして、投票したか。私も長い間、そうした調査の結果に振り回されたが、かなり精度が高いことは認めざるを得ない。選挙戦の途中などで、「もう一歩」とでも書かれると、陣営の士気は一気に上がり、当選が視野に入ってくる。「独自の戦い」などと書かれたら、当選の可能性はないと決めつけられたことになる。 さて、そうした調査では、どの党、どの候補に入れるか、入れたかを訊くと同時に、なぜ入れるか、なぜ入れたかも訊く。いわば、投票する候補を決めた理由である。 それは、所属する党であったり、候補の人柄であったり、あるいは他