壇上で菅義偉首相(左)に花束を渡し、手を取って拍手にこたえる岸田文雄前政調会長=東京都港区で2021年9月29日午後3時22分、梅村直承撮影 ロシアのメディアは29日、岸田文雄前政調会長の自民党総裁への選出を相次いで速報した。岸田氏は第2次安倍政権で4年8カ月にわたり外相を務め、対露交渉に当たったことも紹介された。岸田氏はプーチン大統領と会談したこともあり、ロシアのラブロフ外相も23日の日露外相会談で、岸田氏のことを河野太郎行政改革担当相とともに「昔の同僚」と呼び、「よろしく伝えてほしい」と頼んだ。 ただ、ロシアのパノフ元駐日大使はインタファクス通信の取材に、総裁選でロシアについて特筆すべき発言がなかったことなどを挙げ、「岸田氏から対露関係で何かのイニシアチブを期待すべきではない。日露関係はなぎの状態にあり、この状況はしばらく続く」と指摘する。