多様性を認めない文科省の教育では世界レベルの人材など見果てぬ夢 日本人がいない 私は、日本の教育に関する話を聞くたびに「なんだかおかしい」という感情を抑えられずにいました。とくに、英語教育に関しては、明らかに違和感があるのです。その違和感が決定的な不信感へと変わったのは、双子の娘たちが、米国の私立大学に入学したときでした。彼女たちの入った大学は、世界最難関校の一つです。卒業生であるニューヨーク前市長マイケル・ブルームバーグが高額の寄付をしたことでも話題になりました。 彼女たちの入学に同行した私が最もショックを受けたのは、歴史的な建物でも、恵まれたカリキュラムでもありませんでした。「日本人がいない」のです。正しくは、「新入生のなかで、日本から来た日本人は娘たち二人だけ」という事実でした。他に何人かの、アメリカ育ちの日本人(永住権をもつ)はいますが、それでも5本の指に収まるほどです。新入生が1