No.7 4 考察と結論1 労働感について (1) 労働と生きがい 高齢者はできるだけ長く仕事をすることを望み、仕事が生きがいにつながっている。当初65歳以後は仕事を離れ、仕事以外の活動の活発化を予想していたが、70歳前半層まで仕事の継続希望が延引してきていることが顕著な傾向であった。回答者の前職の企業規模や退職前の備蓄の相違などにより仕事の継続希望に差が生ずるのは当然であるが、調査結果では60歳代後半以前に経済的に安定している層が多く、「労働による生活費の確保」より「社会との繋がり」を求めて就労を希望していることが窺える。 労働を生きがいと感ずることは日本の国民性として無視しえない事実であり、50歳以上の有職者で仕事以外に生きがいを持っているのは二割に満たない(図-3)。高齢者のための職務の充実と拡大、高齢者の職業訓練の拡充は21世紀の高齢化時代に国の活力維持のため重要であり、官民協力し