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Mad Dryfarm Wolves

小説AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)作者: 田中ロミオ, mebae出版社/メーカー: 小学館発売日: 2008/07/19メディア: 文庫 感想面白かったです。昔を思い出して胃が痛くなりました。文中に繰り広げられるは、見覚えのありすぎる光景。もちろん、下層としての。文化人類学的なネタが作中のギミックとしてうまく働いていますね。『人類は衰退しました』のようにそういう要素を最前面に出したアプローチもいいですが、これはこれで。あと子鳩さんはCV：鮎川ひなたということで脳内議会が全会一致で可決、承認されました。反論は認める。 評価絶望的な状況を一発逆転して希望ある（少なくとも一見そのように思われる）結末とするためには、「ご都合主義的」な設定が欠かせません。時に中二病と蔑まれる諸作品、殊にバトル系の少年マンガやライトノベルなどでは頻出ですね。まさにその中二病をテーマとしているせい

田中ロミオがシナリオを手がけた作品の冒頭シーンをまとめてみた 最果てのイマ　OP 9 名前：名無しさんだよもん[sage] 投稿日：2009/01/09(金) 18:20:30 ID:tSYzRSVU0 ―――彼らはいつも７人だった。 わずかな時さえ惜しみ、町外れの廃工場に集った。 忘れ去られ、錆と砂埃を胎に積もらせた直方体。 殺風景でありながらどこか情趣さえ漂うのは、かつて満ちていた人の息吹が乾燥し、空間に薄く哀愁を添えているせいだ。 過去の栄華に思いを馳せるように……見る者の胸を、打つこともある。 若者たちは、しかし異なった所感を抱く。 忘却された世界を、所有者なき領土と受け止める。老いたものを、若者が受け継ぐ。 世界が連綿と繰り返してきた摂理をなぞり、彼らはたまり場を得た。 家庭でも世間でもない安息の場所。 樋口章二が《聖域》と呼んだ場所。 孤独を重んじる章

「おやくだちー」 妖精さんが髪の合間から、万歳ポーズで突き出ます。 「……そんなところにいたんですか」 「せまいながらもたのしいわがやですが？」 「失敬な」 衰退した旧人類となった人間と、次の「人類」である妖精さんの交流を描くお話の第四弾。今回は、怪しげな品を里に配りまわる「妖精社」を視察に行く「妖精さんの、ひみつのこうじょう」と、いつの間にやらクスノキの里が世界一の妖精人口密度地帯になってしまったことで、妖精さんに異変が起きる「妖精さんの、ひょうりゅうせいかつ」の二編が収録されています。 「妖精さんの、ひみつのこうじょう」 衰退した人類ってことで、食糧不足はなかなかに深刻なんですが、どこかのんびりした雰囲気は心地よいです。肉を手に入れるために鶏を追いかけていたのに、気づけば加工済みのチキンが走り回ったりしているから、なんだこれは状態ですよ。 もちろん、こんな怪しいことをするのは

性的人間 (新潮文庫)作者: 大江健三郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1968/04メディア: 文庫■「セヴンティーン」感想　授業で取り扱ったので、感想を。　この「セヴンティーン」（1961年発表）という小説を読みながらいろいろなことを感じたのだが、わたくしの感想は、どうやら授業中では異端的だった模様。この作品は何も右翼少年の山口二矢を描いただけのものでも、浅沼稲次郎暗殺事件を描いただけのものでもなく、つまり右や左といったイデオロギーがテーマであるだけでなく、もっともっと抽斗があるんじゃないのだろうか、と思った訳である。とりあえず「セヴンティーン」から話を進めたい。　主人公の「おれ」が17歳の誕生日を迎えるシーンから、物語は始まる。「おれ」は周囲の人間に対して劣等感を感じ、オナニー（自涜）ばかりして、さらには姉との口論の最中かその後に「左」である自分が何もできない無力な存在であると感

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫 た 1-4)posted with amazlet at 08.10.31田中 ロミオ 小学館 売り上げランキング: 1112 Amazon.co.jp で詳細を見る AURAは問答無用に面白い。この作品は、というか田中ロミオの手がけるものは、「こう面白い」「いやいやこんな面白さがあるよ」と色々な楽し見方ができる。AURAから見える「楽し見方」を3つばかり挙げてみる。 ◆地の文の面白さ 文章が面白いから読んでて面白い。 これはやっぱり最初に持ってきたいと思えるぐらい大事なことだと思う。 「ロミオ節」なんて言葉があるけど、田中ロミオの文章って、それだけで面白いんだよね。 相性もあるのかもしれないけど、文章の上手い下手は確実にある。上手い下手じゃないかな。作家ごとの特徴というべきなのかも。 そしてその作家の特徴と、読み手の好みが合致した時に、文

蜂の子とは、その名の通り、蜂の幼虫や蛹のことです。蜂の子としてよく食べられているものに、ミツバチ、スズメバチ、アシナガバチ、クマバチなどの蜂の子があります。その高い栄養価とさまざまな効能が注目を浴び、蜂の子についての学術研究も盛んです。ここでは、蜂の子がもつ、女性にとってうれしい効果についてご紹介します。 蜂の子の栄養成分 健康な身体づくりには、食物からしかとれない必須アミノ酸や、ビタミン・ミネラルといった微量栄養素をバランスよく摂取することが重要です。蜂の子には、炭水化物や脂質、タンパク質をバランスよく含んでいます。また、蜂の子には微量栄養素として、ビタミンCおよびB群といったビタミン類やカリウム、亜鉛、鉄、カルシウムなどのミネラルなども豊富です。これらの栄養素は、食物から摂取した栄養成分を効率よく代謝させ、すばやくエネルギーに変換する上で、欠かせない成分です。 女性の美肌づくりをサポー

オタクであった過去を捨て、“高校デビュー”を果たした佐藤一郎。しかし、異世界から調査にやって来たという妄想を抱くクラスメート・佐藤良子に懐かれてしまったがために、クラス内での立場は崩壊、周囲の冷たい視線を浴びる中、良子の活動に付き合わされる日々が始まる。 作者が同レーベルで書いている「人類は衰退しました」はゆるいメルヘンな話だと思っているといつの間にか本格SFになっていたりする油断できないシリーズだったが、学園ラブコメという触れ込みの今作もやはり変化球。ヒロインが謎の敵と戦っている場面に主人公が偶然出くわすという導入はまさにライトノベルお約束の展開だが、それがすべて良子の演技なのだ。 だが本作は変化球であると同時に、極めてまっすぐな青春小説でもある。設定通りの役になりきろうとする良子とそれにツッコミを入れる一郎のやりとりは楽しいし、イタい妄想を肯定も否定もせず、未来に希望を託すラストはすが