一つの作品を様々な媒体で売り出す「メディアミックス」戦略が過熱する中、10月27日公開の映画「象の背中」は、ドラマやアニメ化のほか、14出版社で同時コミック化というユニークな試みで注目される。仕掛け人は、原作小説の作者でもある秋元康さん=写真=。メディア横断“乱れ撃ち”の勝算は?(津久井美奈、佐藤憲一) 『象の背中』(産経新聞社刊)は、2005年に連載された秋元さんの新聞小説。がんで余命半年と告げられた48歳のサラリーマンが、これまでの人生で出会った人々にさまざまな形の“遺書”を渡していく。黒沢明監督の「生きる」を思わせる物語だ。映画は井坂聡監督で役所広司さんが主演する。 「『象の背中』プロジェクト」と名づけられた映画キャンペーン計画によると、公開前後に映画の製作委員会に加盟するテレビ朝日系でドラマ化するほか、他の民放局での連ドラやアニメ、ラジオドラマの制作、韓国での映画リメーク、さらに絵