安全保障法制の採決をめぐり、民主党など野党が「強行採決だ」「国民の理解を得られていない」などと批判した。 「強行採決」というのはマスコミ用語で、少数派が審議を希望しても、多数派が「審議が尽きた」として採決することをいう。だが、手続きに瑕疵(かし)がなければ、議会政治の基本である多数決による普通の採決である。 なぜ強行採決がなされるかといえば、審議時間や国会会期が短いために、継続審議にしないと会期終了で廃案になってしまうからだ。 安保法制では国会会期を延長したが、野党としては、このまま採決せずに審議を続けて、国会会期末で廃案になることを狙っている。 一方、与党としては、昨年末の前回衆院選でも、2013年の参院選、12年末の衆院選でも、安保法制の制定を公約してきたので、政権を担って公約を実行しないと嘘つきになってしまう。そこで、会期内で成立させようとするわけだ。 民主党は2年前の国会改革案で、