少し前の話ですが、週刊少年チャンピオンの話題作『空が灰色だから』が完結を迎えました。 惜しい気持ちもありますがオムニバスの読切形式で長期続けていくのは難しい作品でもあったと思いますので、区切りの良い単行本全5巻分というところでの完結で丁度良かったのかな、という気持ちもあります。 短期集中連載(3話)の『空が灰色だから手をはなそう』は「女性主人公」限定だったのですがその後本連載化されるにあたり男女関係なく「思春期」の主人公を中心に据えるようになり、さらにその後「うまくいかない人々の物語」という大きな括りにシフトしていったと記憶しています。題名が『空が灰色だから』に改題されたのも、タイトルで”灰色だから”に続く言葉を明言しないことで作品の幅自体を広げる選択だったのではないかと思います。 そんな経緯もあって、全5巻に渡って描かれ続けた「うまくいかない人々」の物語はあまりにも多種多様。明るいコメデ