ファンクやソウルのリズムを取り入れたビートに、等身大で耳に引っかかる歌詞を載せて歌う4人組ロックバンド、トリプルファイヤーの音楽ブレインであるギタリスト・鳥居真道による連載「モヤモヤリズム考 − パンツの中の蟻を探して」。前回のチャーリー・ワッツとヤキのドラミングの比較の考察に続き、第15回は音楽の核心となりうるブロウ・ユア・マインド感覚について考察する。 コロナにより音楽関連の仕事が激減してしまいました。「モヤモヤリズム考」と題して一年以上連載を続けているわけですが、そのネタのストックは音源制作やライブに向けた練習といった実践の中で起こるつまずきや違和感から着想を得たものから成ります。つまり、人と共同作業する中から生まれてくる場合が多い。 家でひとり、寂しく作業していてもひらめきは訪れません。例えば、楽器の練習に取り組む場合、その方針は気合で頑張るといったものになります。頭であれこれ考え