日経ビジネスの取材に対し、2019年時点で「2020年にも未曾有の危機が到来する」と予言していた世界的な投資家のジム・ロジャーズ氏。5月25日に日経BPから出版した新刊『危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来』では、大恐慌からブラックマンデー、リーマン・ショック、新型コロナウイルスまで歴史を振り返りつつ、繰り返される危機の本質とどのように行動すべきかを詳細に読み解いている。 今回は6月11日(木)に開催するロジャーズ氏が登壇するウェブセミナー(記事の最後に開催概要)のテーマ「危機の時代をどう生きるべきか」に合わせて、危機が起きている中で投資をする際にロジャーズ氏が重視している考え方を紹介する。 新型コロナウイルスの感染が世界的に拡大したことを受けて、失業や企業倒産が増えている。各国政府は大規模な財政出動による景気対策に力を入れるが、実体経済の悪化は避けられない情勢だ。経済危機の深