【ワシントン=有元隆志】北朝鮮の弾道ミサイル発射に際し、米軍が保有する最新鋭のミサイル追尾レーダーである「海上配備Xバンドレーダー(SBX)」の使用が北方軍の展開要請にもかかわらず、ゲーツ国防長官に却下されていたことが15日明らかになった。同日付の米紙ワシントン・タイムズが軍高官らの話として報じ、北方軍当局者も産経新聞に事実関係を認めた。 SBXが補修作業中だったこともあるが、ミサイル発射に備えて展開させることが北朝鮮側を刺激し、6カ国協議再開に向けた交渉にも影響が出るのではとの懸念が政権内にあったという。 米軍高官が同紙に語ったところによると、北方軍のレヌアート司令官はミサイルが米国や同盟国に向けて発射されることを懸念し、SBXの使用を求めた。しかし、オバマ政権の文民の高官らは「人工衛星打ち上げ」との北朝鮮の主張を受け入れたという。北方軍側も宇宙空間への発射が明確になったとして要請を取り