(英エコノミスト誌 2010年2月13日号) 危機が始まった時、各国政府は世界経済を救うのに一役買った。それが今、政府自身が問題となっている。 ギリシャがデフォルトに陥れば、EU加盟国としては初のケースとなる(写真はギリシャの緊縮財政計画に盛り込まれた公務員の賃金凍結に抗議するデモの様子)〔AFPBB News〕 昨年は銀行だった。今年は国だ。2009年後半にいったん緩んだかに思われた経済危機は、ソブリン債のデフォルト(債務不履行)の脅威が高まるにつれ、再び緊迫している。 欧州の指導者らは、通貨ユーロの11年間の歴史で最大の金融危機を回避しようと苦闘している。2月第2週には、世界の注目がギリシャに集まっていた。ギリシャがもしデフォルトに陥れば、欧州連合(EU)加盟国として最初の事例となる。 本誌(英エコノミスト)が印刷に回された時点で、EUの指導者たちは対策を議論する会合を開いており、ドイ