(C)星乃みなみ・nemuzu/ライブコミックス 書店数が減少し、多くの人がスマホで電子コミックを楽しむ事に慣れた中、「スマホ広告」の重要度が高まっている。インパクトのあるシーンやコマで興味を引かせ、続きが読みたくなる仕掛けで作品を訴求するもので、これまでにヒット作も多数生まれている。昨今は漫画制作の分業化が進んでおり、着実にヒットへ導くべく、物語や設定の軸をマーケティングの視点から構築するケースもあるという。一方、この手法で世代を超えて愛され、後世にまで語り継がれるような“名作”は生まれるのだろうか。電子コミック広告と制作の現状、さらに今後の課題について、レポートする。 “出会い”を通じて読者の趣味嗜好を広げる、マーケティングの課題 「紙+電子コミック」の市場規模は6759億円と過去最高に達しており、90年代の“紙”のピーク時を上回る勢い。さらに“電子”市場は初めて4000億円を突破した