パネリストとして参加した時、「日本の農業も大規模化を進めたらよい」という方がいた。広大な耕地を一人の農家に任せ、何かあればドクターヘリで助けに行くようなシステムで、できるだけ少人数で食糧生産すればよい、と。アメリカはそのようにしているという。 日系ブラジルの方から話を聞くと、ブラジルもそうらしい。「農業しないか」と募集をかけ、広大な耕地が広がるところに何軒かの農家の家が並び、契約通りの大面積をごくごく少人数で耕すのだという。子どもはタブレットで授業を受ける。食料など必要な物資は時折ヘリコプターが運んでくれる。 棚に薬が並んでいるから、大概の病気はそれで対処し、どうしても医者に診てもらう必要があればヘリで病院まで運んでもらう。特にそうした緊急事態がなければ、何軒かの農家以外は誰もいない場所で、契約通り、大型トラクターに乗って、規則通りに働くのだという。それで給料がもらえる。 契約通りの成果が