首都高速道路(首都高)神奈川線の29料金所と湾岸線の舞浜料金所の自動料金収受システム(ETC)で1月に発生した障害原因に関する記事をさらに詳しく説明しよう。首都高が料金所の各車線に設置している「車線サーバー」が持つ利用開始時期のデータを削除したのは,書き込めるデータ量に上限がある設定ファイルの空き領域を,今後に備えて確保するためだった。日曜祝日割引を実施するに当たり,新しく曜日のデータを設定ファイルに盛り込む必要があるなど,空き領域が少なくなっていた。 設定ファイルの中から利用開始時期のデータに目を付けたのは,(1)古い設定ファイルかどうかは,利用終了時期と現在の年月日を比べれば分かること,(2)車線サーバーのプログラム起動時に利用開始時期データを参照するかどうかは仕様に定めていないため,そもそもデータを参照している可能性が低いこと——という二つの理由からだった。 とはいえ,車線サーバーの
![【事例フラッシュ】首都高ETC8時間停止の真相が判明,「プログラムの不具合が原因ではない」(後編)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)