きわめて基本的なことを書きますが、特許制度のポイントは発明(技術的アイデア)の公開の代償として独占権を付与することにあります。したがって、秘密にしたままで独占するという選択肢はあり得ません(特許出願しないで秘密のノウハウとするのは勝手ですが、万一、ノウハウが流出して他社に使われたり、他社が偶然同じアイデアを実施してもそれを禁止することはできません)。特許のことを英語でpatentと言いますがこれは「明らかな」という意味の形容詞patentと語源を同一にしています(豆)。 特許はイノベーションを推進しているかそれとも阻害しているかという議論を行なう場合にはこの「特許は公開が前提」というそもそものポイントを考慮する必要があります。もし、特許制度がなければ、摸倣されたくないアイデアは秘密のノウハウ化するしかありません。そうすると同じようなアイデアをいろいろな会社で重複研究することになり、産業全体
![【入門】特許文献の活用法について | 栗原潔のIT弁理士日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/777daf6eac3ba8b0e38d538708a1ae07a4b3b2e4/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ftechvisor.jp%2Fblog%2Fwp-includes%2Fimages%2Fkurihara_at_desk.jpg)