夏の甲子園で母校を応援中、スタンドで喫煙した経緯を説明する井手順雄県議(左)。右は溝口幸治議長=熊本市中央区の県議会棟で2022年9月12日午後2時20分、野呂賢治撮影 熊本県の井手順雄(のぶお)県議(63)=自民、6期目=が8月、阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で、全国高校野球選手権大会に出場した母校・九州学院(熊本市)の試合を観戦中、観客席で加熱式たばこを吸った問題で、井手氏は12日、県議会代表者会議に出席し、喫煙を認めて陳謝した。井手氏は、禁止されている缶チューハイを持ち込んだうえで観戦中に飲んだことも明らかにしたが、議員辞職は否定した。 溝口幸治議長が県議会主要3会派の代表者らを招集し、井手氏に出席と説明を求めた。
ジョンソン英首相の後任として、第78代首相にリズ・トラス外相(47)が就任する見通しとなった。英国の新たな「顔」となるトラス氏とはどんな人物なのか。 ストレートな物言いに支持 「私は率直に物を言う女性です」。8月19日に英中部マンチェスターで開かれた与党・保守党の党員集会で、トラス氏は自らをそう「定義」した。決選投票を争ったライバルのスナク前財務相は弁舌上手で知られたため、あえて自身を「口下手だが正直」と印象付ける狙いがあったとみられる。 特にストレートな物言いで訴えたのは、保守党の伝統的価値観の擁護だ。欧米では現在、ジェンダーや人種を巡る差別や不公正に高い意識を持つウオーク(woke)との言葉が急速に広まっている。wake(目覚める)が由来とされ、英国の新聞では見出しになることも多い。日本語の「意識高い系」に似ており、これが党首選でも話題になった。
岸田文雄首相(自民党総裁)が10日に内閣改造・党役員人事に踏み切る方針を固めた。「人事は9月初旬」との観測が広がっていただけに、政府・与党内には驚きが広がった。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体と自民党議員との関係が焦点化し、新型コロナウイルスが感染拡大する中、早い時期に人事を断行することで、局面転換を図る狙いがあったとみられる。 首相は5日午後、官邸幹部らに近く人事に踏み切る意向を伝達。官邸内の会議で、自民党の麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長、公明党の山口那津男代表の3人の与党幹部を挙げ「それぞれ了承を得た」と説明した。閣僚経験者は「首相の側近も直前まで知らなかったようだ」と語る。実際、党内では「驚いた」「9月じゃないのか」などの声が相次いだ。 7月の参院選で大勝を収めた首相だが、直後から「逆風」に見舞われた。コロナ感染の「第7波」により、全国の感染者数は過去最多を更新。首相は銃
日本維新の会の将来性について語る関西学院大の冨田宏治教授=兵庫県西宮市で2022年7月14日、梅田麻衣子撮影 どうも、はっきりしない。参院選での日本維新の会の結果だ。比例代表の得票では立憲民主党を抜いて野党1位となる一方、精力を注いだ京都や東京といった最重要選挙区は落とした。はたして勝ったのか、負けたのか。そして、この政党の将来性はどうなのか。維新政治を研究している冨田宏治・関西学院大教授(政治学)に話を聞いた。【聞き手・澤俊太郎】 「現代イデオロギーを体現する政党」 ――維新は比例で立憲(677万票)を上回る784万票を獲得し、伸長しました。この結果をどう見ますか。 ◆維新は橋下徹氏が代表だった2012年に国政へ進出し、衆院選の比例代表で1200万票以上を取った。当時は石原慎太郎氏らの太陽の党と組んだという事情もあったが、私は今回、維新が1000万票近く取っても不思議ではないと思っていた
自民党の甘利明前幹事長(麻生派)が会長の安倍晋三元首相を銃撃で失った安倍派(清和会、97人)について「誰一人、力もカリスマ性もない」などと指摘したことについて、安倍派が強く反発している。8月5日実施予定の安倍氏に対する追悼演説を、甘利氏が行うよう党が調整していることにも異論が出ている。 甘利氏は20日、自身のメールマガジンで、安倍派について「『当面』というより『当分』集団指導制をとらざるを得ない。誰一人、現状では全体を仕切るだけの力もカリスマ性もない」と述べた。そのうえで「今後、どう化けていくのかが注視される」と指摘した。 これに対し、安倍派最高顧問の衛藤征士郎・元衆院副議長は21日の安倍派会合で「こんなに侮辱されたことはない。これを黙っていたら、清和会はそうだと思われる」と激しく反発。数人の派閥議員を指さしながら「うちには多士済々の総裁候補がいるだろう」と述べた。
安倍晋三元首相が倒れた後、警察官に取り押さえられた容疑者=奈良市の近鉄大和西大寺駅前で2022年7月8日午前11時33分ごろ、久保聡撮影 奈良市内で参院選の街頭演説をしていた安倍晋三元首相(67)を銃撃した山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=は、現場で警察官に取り押さえられた。抵抗するそぶりはほとんど見せず、暴れることもなく終始無言だったという。その姿にはむしろ、脱力感さえ漂っていた。山上容疑者は白昼堂々、安倍氏を銃撃することにどんな「意味」を見いだそうとしていたのか。 独善的な「世直し」思考? 英語で「ローンウルフ(一匹オオカミ)」とも呼ばれる単独犯。凶行を終え、力尽きたように現場で放心する姿はこれまでも世界各地で目撃されてきた。 米司法省から委託を受けて米インディアナ州立大学のマーク・ハム教授(犯罪学)らが実施した調査によると、1940~2016年に米国で起きた単独犯によるテロ事件
事件直前の安倍晋三元首相の演説現場。手前のグレーのポロシャツを着ているのが山上徹也容疑者とみられる=奈良市の近鉄大和西大寺駅周辺で2022年7月8日午前11時22分ごろ、久保聡撮影 安倍晋三元首相(67)が参院選の街頭演説中に奈良市で銃撃を受けて死亡した事件は、警察庁が警護・警備体制に問題があったとみて検証作業を進めている。警察庁警備局長や内閣危機管理監などの要職を務めた高橋清孝・元警視総監(65)は「警備のプロ」として今回の事態をどう見るのか。【聞き手・斎藤文太郎】 後方を遮蔽すべきだった ――事件をどのように受け止めているか。 ◆非常にショックだった。警備は長年のノウハウの積み重ねなので、これまでにやってきたことが十分だったのか、じくじたる思いがある。(2016~19年に)内閣危機管理監を務めていた当時の首相は安倍氏だった。言い訳のできない重大な事態が起きたことはとても残念だ。
奈良県警奈良西署から送検される山上徹也容疑者=奈良市で2022年7月10日午前8時59分、滝川大貴撮影 奈良市で応援演説中の安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、殺人容疑で送検された無職の山上徹也容疑者(41)が生活に行き詰まり、7月に入って銃撃計画の実行を最終決断したという趣旨の供述をしていることが捜査関係者への取材で判明した。今春に仕事を辞め、事件当時は所持金が少なくなってきていたとみられるという。奈良県警は母親が入信した宗教団体への恨みを募らせていた山上容疑者が困窮への不安にも駆られるようになり、銃撃の決意を固めていったとみて当時の生活状況を調べている。 捜査関係者によると、山上容疑者が10代の頃に母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)に入信。母親が多額の献金をして家庭が崩壊したとして、この頃から教会に強い恨みを抱いていた。さらに、教会を日本に広めたのが安倍氏だと捉え、教会幹部と
奈良県警奈良西署から送検される山上徹也容疑者=奈良市で2022年7月10日午前8時59分、滝川大貴撮影 安倍晋三元首相(67)が奈良市内で参院選の街頭演説中に銃撃されて死亡した事件で、元海上自衛官で無職の山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の自宅から押収されたノートに、母親が入信する宗教団体への恨みが記述されていたことが捜査関係者への取材で明らかになった。山上容疑者は岸信介元首相(故人)の名前を挙げ、「家庭を壊した団体を日本に招いたのが岸氏で、その孫の安倍氏を狙った」と供述していることも判明した。 奈良県警は安倍氏側と団体とのつながりが深いと思い込み、一方的に敵視していた疑いが強いとみている。
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