シリーズ1回目では「額面」と「手取り」の違いについて説明しました。今回はそこから「天引き」、つまり手取りの前に給与からあらかじめ引かれるお金について説明します。 企業に勤める多くの人はこの天引きによって税金や年金、社会保険料を支払うため、具体的なことが見えにくくなっています。ただ、それでは自分が一所懸命に働いて得たお金が、知らないうちに引かれているということになってしまいます。どんな理由で、どういう仕組みなのか、給与明細から税制や社会保険を見ていきましょう。 前回、給与明細は「勤怠」「支給」「控除」の3つで構成されていると説明しました。この「控除」の欄に、天引きされた税金や社会保険料の金額が記載されています。 企業によってはここに労働組合費や、団体保険の保険料などの天引きもあり、項目は少し異なります。みなさんに共通の税と社会保険を中心に、具体的にみていきましょう。 会社員が支払う社会保険料