大々的に“泣ける”と銘打たれているものは苦手だ。世の中の常識や“普通”を押しつけられると、けっと毒づいてしまう。そんな頑固でひねくれ者の大人にこそ読んでほしい絵本『このあと どうしちゃおう』(ヨシタケシンスケ/ブロンズ新社)。特別な訓示があるわけじゃないのに、なんだろう、このこみあげてくるものは。大切な人に贈って感想を聞きたくなる、そしてお互いのことを話して「うん、うん、そうだよね」とうなずきあいたくなる、そんな不思議な絵本なのだ。 物語の筋はシンプルだ。死んだおじいちゃんの部屋から“ボク”が見つけた「このあとどうしちゃおう」ノート。そこにはおじいちゃんが想像した“このあと”――つまり死んだあとのことがたくさん描かれていた。なんだか楽しそうな死後の世界にボクはくすりと笑いながら、おじいちゃんは何を考えていたのだろうと思いを馳せる。そんなボクにお父さんは言う。「ほんとのところはおじいちゃんに
![ヨシタケシンスケの最新絵本『このあと どうしちゃおう』は「死」がテーマ――頑固な大人の涙を誘う | ダ・ヴィンチWeb](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c041683fd28e72d9829cad88bafd65b483c03c6e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fddnavi.com%2Fwp-content%2Fuploads%2F2016%2F04%2F81FinIEJDSL.jpg)