「本当は『ほらね、この子は病気じゃなかった』ってみんなに言いたかった」。平成19年、第2子を妊娠した福岡市の徳永律子さん(42)。胎児の染色体異常の有無を調べる羊水検査の結果は、陽性だった。 高齢出産だったため、医師に検査を勧められたが、いったんは「どんな子供でも産むつもりです」と断った。しかし、その後の検診で胎児に異常が疑われた。 「障害がある子供を持てば苦労する。今回はあきらめて、早く次の子を」。周囲から投げかけられた言葉にショックを受けた。検査を受けることにしたのは、周囲への反論とともに、医師から「病気が事前に分かれば、治療方針を決められる」という前向きな言葉をもらったからだった。 子供は、18番目の染色体が3本ある18トリソミーだった。重度の発達の遅れを伴い、無事に生まれてきても6割が1週間程度しか生きられず、1歳までにほとんどが亡くなってしまう。 しばらくは何も手につかない状態が
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