新型コロナウイルス感染拡大で航空需要が大きく落ち込み、厳しい経営が続くANAホールディングスが、客室乗務員(CA)をバーチャル旅行の業務に投入している。CAにとっては乗務機会が大きく減った機上から机上へ斬新な“配置転換”となる。 昨年12月発売の「ANA国内線・国際線オンライン巡礼旅」(税込み3980円)で、CAらがウェブ会議システム「Zoom」を通じて、世界各地のおすすめスポットやレストランを座談会形式で紹介する。利用客は約1時間半、自宅にいながら旅行気分を味わうことができ、今月22日に行われた第4回「ハワイ行き」も、募集の限定30人の枠が完売した。 同社は2021年3月期の連結純損益が、創業以来最悪となる5100億円の赤字となる見通し。そんな中、非航空事業の収益化を目指しており、オンライントラベルは目玉の一つと位置づけている。 利用客にとって注目すべきは、普段深く接することのないCAの