CD のデータ処理と誤り訂正について 2005.8.21 改訂 オーディオの科学へ戻る 本文に簡単なCDのディジタル録音再生について述べたが、実際のCDにおける信号処理はもっと複雑で高度なものである。私自身この分野についてはあまり知識がなく、啓蒙書に書いてある程度のことを書いたにすぎないのだが、これを読んだ人からの指摘もあり、もう少し調べてみた。以下の説明は主に中島平太郎著「ディジタル・オーディオ読本」(オーム社)を参考に関連する部分を自分流に解釈したものである。 まず、CDに記録してある信号は、音の波形をA/D 変換した信号だけでなく、誤り訂正信号や区切り信号を含んでいる。さらに、誤り訂正信号をを含めたデータは、本文の図に書いたように、音の波形の進行順に、時系列に沿って記録されているのではなく、ある瞬間の音のデータ(1ワード)がディスクの円周に沿ってある範囲(数mm)に分散して記録