この世に永遠の権力など存在しません。平安時代の藤原氏も同じでした。 平安時代の後期には、実権が天皇家へ移り、藤原氏はコケてしまいました。やがて天皇家の実権は、天皇家の内紛が原因で、武士に奪われます。 武士の政権も、平氏から源氏へと移り変わり、やがて鎌倉時代がはじまりました。 なぜ、平安時代の末期は、政権がコロコロと移り変わったのでしょうか?それは社会構造の欠陥により、民衆の不満が爆発したからです。 「貴族だけが贅沢に暮らしやがって!」という感じです。 たまりに貯まった民衆の不満が津波のように広がり、社会構造のガラクタ部分を押し流した時代だったのです。 過酷な税で苦しんでいた民衆 平安時代、民衆は重い税金に苦しんでいました。 農民が稲の年貢を国司に納める場合、国元のため大きな負担にはなりませんでした。 しかし労役は国司のもとで、タダ働きしなければなりません。その間の食事や生活費は自腹です。