heuristic ways - 社会的なものの基礎 - 浅野いにお『素晴らしい世界』■浅野いにお『素晴らしい世界』 私が働いているコンビニは、近くに高校が数校あるせいか、コミックスが結構たくさん入荷する。特に祝日や連休があったりすると、普通に数十冊まとめて入ったりする。それをいちいち袋詰めしなければならないのが苦になるが、時にはこちらの食指を動かすような漫画もあったりするので、そのときは念のため商品情報の調査・研究に精を出すこともある。 浅野いにお*1『素晴らしい世界 １』は、私が休みの間に入荷していた本だが、表紙が淡いブルーの絵柄で、頭にクマの着ぐるみを着けた男が拳銃を持って走っている姿を描いていて、帯に「第１回GX新人賞受賞の新鋭が描く次世代読み切りシリーズ」と銘打ってあったので、ちょっと興味を惹かれたのだった。「脱兎さん」「坂の多い街」「森のクマさん」「ワンダーフォーゲル」といった収録短編のタイトルセンスもなかなかだと思った。*2 で、最初の「脱兎さん」を読んだ印象
