「ブラックパンサー」はここ数年で最も期待されていた作品の一つだ。キャストのほぼ全員が黒人で、ブラックパンサーというキャラクターのイメージが凝り固まっていないこと、そして、文化的な意味合いもあり、成功する見込みは高いと思われた。 アフリカでの興行収入もそれを裏付けている。南アフリカ共和国において、本作は初週末に1680万ランド(=約1億5013万円)の興行収入を叩き出し、20万人を動員した。これは南アフリカ共和国においてマーベル史上最高の成績であり、南アフリカで公開された映画の中で史上3番目に高い数字だ。東と西アフリカにおいても、史上最高の初週末興行成績を記録している。 黒人文化が前面に押し出された作品 「ブラックパンサー」は近年なかったほど黒人のオーディエンスの共感を得た。これまでスーパーヒーロー映画というジャンルが有色人種のキャラクターや彼らの物語にあまり興味を示してこなかった事実を考え