英国食品基準庁(FSA)は2009年7月29日、オーガニック(有機認証)食品の栄養価と健康影響についての科学的根拠を吟味したレビューを発表しました。通常農法による食品と比較して、オーガニック食品の栄養学的優位性は認められず、健康影響についても特に良い影響があるとは言えない、というのが結論でした。そして最も重要なことは、有機食品が優れていることを証明しようとして行われた数多くの研究のほとんどの質があまり高いものではなく、評価対象とできる文献の数が極めて少なかったということです。 この発表は英国を中心に英語圏のメディアで大きく取り上げられ、オーガニック推進団体を中心にオーガニック食品の方が良いと信じていた多くの一般市民を巻き込んだ論争をもたらしました。日本ではあまり大きなニュースにはなっていないようですが、英国人にとってどのようなものだったかについては、「オーガニックを否定した英政府論文に自然
2011年3月1日 近年の健康食ブームと相まって、その人気を高めている有機野菜。有機野菜とは、化学肥料などに汚染されていない土のもと育てられた野菜のことで、農薬を使った野菜より栄養豊富で、おいしいとされてきた。しかし、そんな考えを真っ向から否定する研究内容が発表され、世界の農家、そして消費者に衝撃を与えている。その研究...近年の健康食ブームと相まって、その人気を高めている有機野菜。有機野菜とは、化学肥料などに汚染されていない土のもと育てられた野菜のことで、農薬を使った野菜より栄養豊富で、おいしいとされてきた。しかし、そんな考えを真っ向から否定する研究内容が発表され、世界の農家、そして消費者に衝撃を与えている。 その研究を行ったのは、イギリスの「Which?」という消費者情報サイト。彼らの研究によると、有機野菜より農薬野菜の方が栄養があり、おいしいというのだ。この結論に至るにあたり、「Wh
【ワシントン=勝田敏彦】健康に良い印象がある「オーガニック(有機栽培)」食品を食べる習慣の人は肥満にむしろご注意を――こんな論文を、米ミシガン大の研究チームが米専門誌6月号に発表する。オーガニックは、必ずしも低カロリーを意味しないのにそう思いこんだり、減量のための運動をやめても構わないと考えたりしがちだからという。 研究チームは学生114人に、通常のクッキーと有機栽培の小麦粉や砂糖で製造された「オーガニック版」の両方の栄養成分表示を見せ、カロリーの大きさを7段階で評価させた。すると、両製品のカロリー表示は同じなのにオーガニック版の評価は平均3.94点で、通常製品の5.17点より低かった。 また、減量のため日課として夕食後に5キロほど走る20歳の女子学生を想定、デザートの内容を示して「今晩は走らなくてもいい」かを学生214人に評価させた。オーガニックデザートは、デザートを食べない場合の評
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