自動車業界では、新車発表前に新型車の写真が出回ることはタブーだ。話題性が欠けてしまううえ、現行車が売れなくなってしまう恐れもある。そんな未発表の車が、時たま公道などを走る際に撮影され、写真が雑誌に掲載されることがある。その時にまとっているのが、カムフラージュ柄だ。 トヨタいわく、この柄をまとった車が国内外を含めてどこを、どのくらいの頻度で走っているかは「機密」という。 とにかくミステリアス。謎が多い。 その柄の開発を同社で初めて手がけた。きっかけは、「困りごと」にあった。 凄腕しごとにん未発表の車を試験する際にまとうカムフラージュ柄。トヨタ自動車での開発は、1人の社員の問題意識から始まった。車両技術開発部チーフエキスパートの阿比留和昭さんだ。
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