最近エネルギー関連技術について記事を書くことが多いのですが、そこで最も神経を使うことの一つが、単位が正しいかどうかです。例えば、太陽電池の発電出力「W」と発電量「Wh」は多くの記事でしばしば混同される単位です。電力関連の技術者はこの手の間違いに敏感で、メディアの科学リテラシーを揶揄する材料になっているのを知っています。実は私も自覚している中では一度だけ、WとWhを間違えたことがあります。表記上のケアレスミスでしたが、それまで「WとWhを間違えるなんてあり得ない」と思っていただけに、穴があったら入りたいとはこのことだと思いました。記事を書く側として、この点は本当に気をつけたいところです。 WとWhの違いが分かっていることは、議論において視点を切り替えるための手段にもなります。例えば、発電出力で原子力発電1基分の1GW(100万kW)に並ぶ太陽光発電システムでも、夜があったり曇りや雨の日があっ
![報道が間違えやすい、あの問題](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)